コラム
「虫歯を放置する危険性|学校医が伝える歯と健康の関係」
虫歯を放置するとどうなるの?
学校で校医をしていると、「虫歯って放っておいても大丈夫?」「部活・受験が忙しくて・・・」という質問をよく受けます。
結論から言うと、虫歯は自然に治ることはなく、放置すれば必ず悪化します。
進行すると歯だけでなく、全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があるため、早めの受診がとても大切です。
①歯と口の中で起こること
- 痛みが出る:初期はほとんど自覚症状がありませんが、進行すると冷たいものや甘いものがしみたり、ズキズキとした痛みが出ます。
- 歯が崩れる:虫歯が進むと歯の組織が破壊され、歯冠(見えている部分)が崩壊し、歯根だけが残ることもあります。
こちらのお口の中の歯は折れてしまっています
- 口臭が強くなる:細菌が増えることで口臭がきつくなります。
- 歯茎に膿が溜まる:歯の神経や根の周囲に炎症が広がり、膿が溜まることがあります。
- 抜歯が必要になる:末期になると歯を残すことが難しく、抜歯しか選択肢がなくなる場合があります。
②全身に広がるリスク
虫歯菌が血管に入り込むと、全身の臓器に運ばれ、以下のような病気を引き起こす可能性があります。
- 心筋梗塞・脳梗塞:血管内で炎症を起こし、命に関わる病気のリスクを高めます。
- 感染性心内膜炎:心臓の弁に細菌が感染し、心機能に大きなダメージを与えます。
- 副鼻腔炎・骨髄炎:上顎の歯から炎症が広がり、副鼻腔や顎の骨に感染することがあります。
- 肺炎(誤嚥性肺炎):口の中の細菌が気管に入り、肺炎を起こすことがあります。
- 敗血症:血液中に細菌が広がると、全身に炎症が及び、生命を脅かす状態になることもあります。
⚠️最悪の場合、命に関わることも
大学病院勤務時代、心臓病を持つ患者さんが虫歯をきっかけに命を落としたケースを経験しました。稀ではありますが、「歯で死ぬ」ことは現実に起こり得るのです。
まとめ
虫歯は「放置すれば悪化する病気」であり、歯だけでなく全身の健康にも影響します。痛みや違和感を感じたら、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。






